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診療一口メモ

「うつ病かも」と思ったら、早めに相談を

家庭や学校、職場内でのトラブルや予期せぬ出来事、人間関係の悩み、環境の変化、健康問題など、私たちの生活はさまざまなストレスであふれています。つらいことや悲しいことを経験したり、物事が思うように進まなかったりすると、憂うつな気分になることは誰にでもあります。

でも、それは心の自然な反応であり、家族や友人と話したり、体を動かしたりすることで元気を取り戻していきます。

けれども、なかなか回復しないで、ほぼ一日中気持ちが沈んでいる、何をしても楽しめないといった状態が長く続く場合(目安は 2 週間)、注意が必要です。加えて、眠れない、食欲がない、疲れやすい、集中できない、自分を責めるなどの症状が現れ、日常の生活に支障が生じているなら、うつ病になっているかもしれません。

うつ病は誰もがなりうる身近な心の病気なのですが、つらい気持ちを抑え込んでじっと我慢をし続けていると、やがて心がくたびれてしまい、絶望感から、「楽になりたい」→「死んでしまいたい」と短絡的に考えるようになるのもうつ病の特徴です。

うつ病は決して気合や根性で治せる病気ではありません。うつ病は脳内の神経伝達物質のバランスが乱れて発症すると考えられている脳の病気です。そして、現在は治療法がきちんと確立されており、服薬や休養による適切な治療を行えば多くが治る病気です。

ただ、「こんなことで相談するのは申し訳ない」、「自分が劣っていることを人に知られたくない」などと考え、相談をためらう人が多く、また、うつ病になると認知の能カも下がるため、本人が病気を自覚しづらくなり、その結果、治療は遅れがちになってしまいます。

普段と違う様子に気づいたら周囲が声をかけることも大切ですが、表面上は普段と変わらないこともよくあります。

「ひょっとしたら自分はうつ病かも」と思ったら、ひとりで抱え込まないで、早めにかかりつけ医や心療内科などの心の専門家に相談するようにしましょう。

今後の希望テーマははがきでご連絡ください。

〒700-0835 北区東中央町3-14
岡山市医師会“診療一口メモ”係