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診療一口メモ

アイフレイルもお忘れなく

人生百年時代となり、多くの人が長い寿命を楽しむことができるようになりました。寿命は延びましたが、加齢による人体の機能低下が生じることは、残念ながら変わりありません。

近年、日本老年医学会が「フレイル」という概念を提唱し、一般に啓蒙しています。 (※フレイル…活動的な生活ができている状態と要介護の間に位置し、身体的機能や認知機能に低下が見られる状態)

人体の機能の衰えを放置していると、幸せな生活が損なわれてしまいます。 そこで「フレイル」に対して適切な対策を講じましょうという呼びかけです。

言うまでもなく眼は人体の一部で、眼も加齢に伴ってその機能が衰えてきます。これについて、眼科領域では「アイフレイル」という言葉を提唱しています。

そもそも、眼は外界の情報の大部分を受け取る器官とされ、これが損なわれると、物にぶつかる、転倒するなどケガの危険が増します。

また、テレビやスマホが見えなくなると、楽しみが減ってしまうとともに、必要な情報が得られなくなり、認知症につながることも知られています。

医学の進歩はめざましく、白内障は手術をすれば治すことができるようになりまし た。緑内障や糖尿病網膜症などは、完全に治すことは困難ですが、早期に発見し、適切に加療することで、日常生活に支障が無い視機能を保つことは十分可能になりました。

「フレイル」という言葉を耳にされたときには、是非「アイフレイル」という言葉も思い出していただき、自覚症状の有無にかかわらず、眼科健診を受けてみてくださ い。

今後の希望テーマははがきでご連絡ください。

〒700-0835 北区東中央町3-14
岡山市医師会“診療一口メモ”係